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思い出が残る道
昭和19年夏、私は7才 の小学1年生で大阪へ戻る母(当時27才)を見送った道です。
疎開するべく、一度目は下見のため"船戸駅"からで、二度目も母に連れてきてもらい、その時は"打田駅"からで母は私を送り届けると直ぐに大阪へ帰りましたが、その帰る時、それまで別れて暮らした事がなく何時も一緒だった母とが別れることになり、この道を帰って行くのだが100ﾒｰﾄﾙほど先で曲がり見透せなくなる、見えなくなってからも暫く佇んでいたのを今もハッキリと憶えている。
この別れる時の思い出を、70年ほど経った7・8年前に"あらかわの桃"をネット注文する時のお便り欄に"この桃が欲しいかについて"疎開時の思い出話しを書きました、そしてその文面を母に見せると、母は道を曲り見えなくなってから振り返って顔をチョットだけ出して覗いてみると"お前はいつまで経っても立ち去ることなく道の真ん中に佇んでいた"こと、汽車の時間のこともあるので長く立ち止る事も出来ずその場から離れたことを話してくれました、長い年月経ってもあの時のことを覚えていててくれたことに、嬉しい限りです。